2000/9/12 vol.19a
ゴゼンタチバナ
Cornus canadensis Linn.
ミズキ科 ミズキ属
亜高山の林下にはえる常緑の小草本。
弥陀ヶ原のカルデラ展望台や松尾峠付近にも多く生育しています。
葉は茎の先端に6枚輪生しているように見えますが、よく見ると2枚
ずつ対生した葉が3対ごく近くに集まったものだとわかります(4枚葉
の花のつかない個体もあります)。葉は小さいながら同じミズキ属の
ヤマボウシの葉に似ています(ゴゼンタチバナ属とする説もあります)。
花は6〜7月ごろ咲きますが、4枚の白い花弁状の総包片がよく目
立ち、その中心部に小さな花が10〜35個集まっています。
秋になると、直径5〜8mmの赤い果実が数個美味しそうになります。
実際イヌイット(エスキモー)は食用にしています。
ゴゼンは白山の御前峰で発見されたためで、タチバナは赤い果実
をヤブコウジ科のカラタチバナになぞらえたものです。