2000/7/18
vol.13a
ノリウツギ
Hydrangea paniculata Siebold
アジサイ科 アジサイ属
日当たりの良い山地に普通にはえる落葉低木で、道路ぎわでもよく見ら
れます。
和名が「糊空木」で、枝の中が空洞であり枝の内皮から分泌される粘液
を和紙の糊料として用いたところから名付けられました。
材は白色で硬いく楊枝やステッキ、傘の柄に利用され、特に根材で作る
サビタパイプと呼ばれるパイプは白く美しく、よく使い込むと飴色になり
ます。中国では花や根を去痰薬に用い、樹皮を日に干し、洗髪料に利用す
るといいます。
7月〜8月にかけて枝先に円錐花序(花がピラミッド状に積み上がった
ように見える)をつけます。直径5mmぐらいの5弁の小さな花が多数あり、
その周りに長さ2cmほどの萼片を持った白い装飾花をつけます。萼片はし
ばらくすると淡い紫色を帯びはじめ、しだいに淡い紅色に変化し、その変
化を見ているのもよいものです。