2000/6/2 vol.7b

トチノキ

Aesculus turbinata Blume
トチノキ科 トチノキ属

 渓谷に沿った適湿の地を好む落葉高木。大きなものは35m近くになります。
  ブナ坂付近にも多く、博物館の裏にも大きな木が1本あります。
 葉は5〜7個の小葉からなる掌状複葉で、最も大きな小葉は長さ20〜35cmになります。
  花は5〜6月に咲き、20〜25cmの大きな円錐形の花の集まり(花序)が、たくさん直立し
ているのでよく目立ちます。この花は養蜂上重要な蜜源植物となっています。
 ひとつの花序に百以上の花をつけながら、1〜2個しか果実をつけないのが不思議です。
 果実の中には栗のような種子ができ、サポニン(赤血球に対して溶血作用をもつ)などの
有害成分が含まれていますが、じっくり渋抜きをするとおいしいトチ餅になります。
 近縁の西洋トチノキ(マロニエ)はパリの街路樹として有名です。マロニエの葉はやや小さ
く、果実には鋭いトゲがあることで見わけられます。


   

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