2000/6/22 vol.10b
マイヅルソウ
Maianthemum dilatatum Nels.et Macbr.
ユリ科 マイヅルソウ属
温帯に多い多年草。
地下茎を縦横にはりめぐらせ、大きな集団を作ることがよくあります。平野部の
落葉樹林から、時には高山帯下部のハイマツ
帯の下までの広い範囲に生育して
おり、美女平ターミナル前の広場にも大きな集団があり、観察しやすいので、あわ
ててケーブルやバスに乗らずに、ぜひゆっくり見てください。
心臓形の葉を2枚(まれに3枚)つけ、葉脈の曲がった様子が、鶴が翼を広げた
様子に似ているところから舞鶴草と名付けられました。葉の大きさは地域によって
違い、北海道(長さ8〜15cn)から九州(3〜4cm)にかけて次第に小さくなっていく
ことが知られています。また、形も少しずつ違っています。
花は茎の先に2〜3cm前後の長さで、数個から10個前後の花のかたまりをつけ
ます。ひとつひとつの花をよく観察すると、花被片は4枚、雄しべも4本
と、ユリ科の
植物としては珍しい4数性の花を持っています(ユリ科は普通3数性)。秋も深まった
頃に赤い果実をつけ、よく目立ちます。