2000/6/2 vol.6b

コウゾリナ

Picris hieracioides var.glabrescens Ohwi
キク科 コウゾリナ属

  各地に生える2年草。
 5月〜6月にかけて、博物館に来るまでの道路沿いでたいへん多く咲いています。
 全体に淡い褐色または赤褐色の剛毛が生え、触るとざらざらします。早春はロゼ
ット状に葉がつき、暖かくなると茎が伸びて80cm前後になります。剛毛に触れた感
じから、かみそり(剃刀)に見たて、かみそり菜からコウゾリナになったという説と、ひ
げを剃った後のざらざらした感じから、顔剃り菜からコウゾリナになったという説があ
ります。菜がつくのは、若菜をゆでて食用にするからです。食べると苦みがあるので、
属名は「picros(苦い)」からついています。冬越しのロゼット葉は硬いので食べるとき
は取り除いた方がよいそうです。
 花は直径2cmほどで、小さなタンポポのようにみえます。道路沿いで見つけて付近
を観察してみると、コウゾリナだけでなく、ハルノノゲシや、オニノノゲシ、ニガナ、オニ
タビラコなども黄色い花を開いていることに気がつきます。


   

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