2000/5/18
vol.2a
ウワミズザクラ
Prunus grayana Maxim.
バラ科 サクラ属
高さ20mぐらいになる落葉高木で、れっきとしたサクラの仲間であるが、小さな白い花をしっぽ
のように多数つけ、咲く時期も5月とやや遅いため、一般的にサクラと認めてもらえないようです。
丘陵地から美女平付近までごく普通に見られ、車で走っていても、すぐにそれとわかります。
古代の亀甲占いで甲羅の裏に溝をつけて焼くとき、この木を燃やしたため「占(裏)溝桜」とよば
れるようになり、それが転じて現在の名前になったという説があります。
つぼみの花序を塩漬けにし、杏仁香(アンニンゴ)と呼び、食用にするし、長さ6mmほどで熟す
と赤から黒紫色になる果実も食べられ、果実酒にもなります。樹皮は褐紫色で、葉や花、折った
枝にはつよい香りがあり、花は直径6mmほどで、花びらは5枚ある。雄しべが約30本あり、花
びらより長い。葉は、ほぼ楕円形で、先がとがり、長さ10cmほどで、互生しています。