2000/5/30 vol.5a
タニウツギ
Weigela hortensis K.Koch
スイカズラ科 タニウツギ属
日本海側積雪地帯の山地の谷間、崩壊斜面、雪崩の多い所など、日当たりのよいとこ
ろに広く見られる落葉低木。
博物館に来るまでの道路沿いは、日当たりがよいのでたくさん見られ、5月頃はピンク
色のかべが現れたように、たいへんきれいに見えます。また、色が美しいため、観賞品と
して庭園に栽培されることもあります。(種名のhortensisは「庭園栽培の」または「庭園の」
という意味)。ただ、水揚げが悪いので切り花には向いていないようです。
ダニがよくつく
と嫌う人もいますが、特に多いようには思えません・・? タニウツギの名は「谷に生えるウ
ツギ」からつきました。(ウツ
ギとは枝の中が空洞なので)。また、花期が田植えの時期と
重なることからタウエバナ、タイベバナとも呼びます。若枝は褐色で、古くなると灰色になり、
樹皮
に縦の裂け目が入ります。無毛または若枝の時はまばらに毛があります。
葉は対生で、かすかなギザギザがあります。花は枝の先端などに固まって咲き、長さ
3〜3.5cm、雄しべは5本、雌しべは1本あります。